サラシアって何者？
糖質制限につながる効果が期待できるようなサプリメントの中には、サラシアといったあまり目にすることのない成分が含まれているものがあります。
普段ほとんど目にすることのないこのサラシアという成分は、いったい何者なのでしょうか？
また、摂取することによってどのような効果が期待できるのでしょうか？今回は、この謎の成分のサラシアに着目していきたいと思います。
目次
サラシアとは一体何？
なんとも優しげで爽やかな印象のある『サラシア』。
これは、インド南部やスリランカといった、
東南アジアに多く分布する、つる植物の名前になります。
サラシアとはサラシア属に分類される120種近くの植物を総称した名称になりますが、
他にもコタラヒムブツやサラシノールといった呼ばれ方をすることもあります。
サラシアは病気の予防や治療に世界で利用される植物です
サラシアはインド大陸の伝統的医学でもある
アーユルヴェーダで、
古くから用いられており、
何千年もの間治療薬として活用されてきた歴史があります。
また、スリランカの王族などでは、
サラシアオブロンガの根や幹を利用して作られたコップで、
水やお酒を飲んでいたといいます。
サラシアの根や幹には、糖尿病の予防や利尿作用など、
健康に良い成分があると古くから言い伝えられてきたからです。
インドにおいては、天然薬物として利用されており、
サラシアオブロンガの根が、糖尿病の治療のほか淋病や皮膚病、
リウマチの治療などにも用いられていました。
また、中国の伝統医学に退いては、サラシアを漢方薬として用いており、
リウマチや筋肉痛の症状改善、疲労回復に使われています。
タイにおいても、同様の効果があるとされ煎じ薬として利用されていますが、
肥満の予防やダイエット、糖尿病の改善につながるといった認識はされていないといいます。
認知されている効果や使い方はさまざまですが、
このようにサラシアは多くの国で健康に役立つものとして利用されている植物になります。
サラシアにはどんな成分が含まれているの？
サラシアというのは植物の総称になりますので、
直接的な成分名や商品名などではありません。
サラシアには、サラシノールやコタラノールのほか、
マンジフェリン、カテキン類（3種類）、タンニン類などのポリフェノール成分も含まれています。
さまざまな種類のサラシアが存在していますが、
薬効成分が含まれているとされているのは、
サラシアレチキュラータ、サラシアオブロンガ、サラシアキネンシスなどとされ、
さまざまな成分製品として活用されています。
サラシアの成分が今注目されている！
サラシアが健康に良いとされる話や、
血糖値と関係するといった事実は昔から知られていたのですが、
どのような成分がどう作用するかなどがわかったのは、ここ数年の事です。
以前は国外への輸出が規制されていた植物だったのですが、
2002年にWHO（世界貿易機関）へ名称登録され、日本への輸出ができるようにもなりました。
これにより、急激に研究が進められるきっかけにもなったのです。
さまざまな研究により、サラシアにはダイエットや健康のほか、
美容においても効果的な成分が含まれていることが研究でも明らかになってきています。
このため、サラシアに含まれているDASDES（＝サラシノール）成分は、
日本とアメリカで特許を取得している成分としても認定されているのです。
サラシアの持つ驚きの効果とは？
では、サラシアにはどのような効果があるとされているのでしょうか？
もっとも注目が集まっている効果としては、
サラシアによるダイエットサポート効果です。
サラシノールやコタラノール成分には糖を分解する酵素の働きを抑制する働きがあることが、
最近の研究結果によりわかっています。
サラシアの成分を取り入れることで、直接痩せるというものではありませんが、
血糖値の上昇を抑え脂肪の分解を助ける働きがあるため、ダイエット時の助けになるのです。
食事に含まれる糖質などは、
最終的にα−グルコシダーゼという消化酵素によって、
小腸で吸収される形へと分解されます。
サラシノールや、コタラノールには、
このα−グルコシダーゼの働きを抑制して阻害する働きがあるのです。
これらの働きによって、
糖の吸収を抑え脂肪の蓄積や血糖値の上昇を抑えることにつながっているのです。
また、コタラノールやマンギフェリンには糖尿病の合併症を防ぐ働きがあることもわかっています。
これらの成分が、ソルビトールの生成を抑える働きがある事と関係しています。
ソルビトールが細胞内で蓄積されてしまうと、
腎臓や網膜、神経の細胞に影響を与えてしまうのです。
コタラノールやマンギフェリンが、ソルビトールの大量発生を抑えることにより、
糖尿病の三大合併症を抑えることにもつながると考えられているのです。
メタボリックシンドロームや、糖尿病においても、血糖コントロールは重要な課題になります。
このようなサラシアのもつ血糖値の上昇を抑える効果は、
このような病気の予防や改善においても効果がみられるといった研究結果もあるのです。
また、サラシアには、腸内環境改善効果もあるといわれています。
サラシアは糖の分解を抑制することは先ほどもお話ししましたが、
その結果分解されなかったニ糖類などはそのまま大腸へと運ばれ、善玉菌のエサとなります。
結果、腸内の悪玉菌が減り、善玉菌が増えることで腸内環境の整備や改善へとつながるんです。
これは、おなかの調子が良くなって便秘の改善につながる効果だけではなく、
美肌や免疫力の向上にもつながっていくのです。
サラシアには副作用はあるの？
サラシアは薬と違い、副作用などの危険性やリスクが少ないのが特徴です。
あまり多く摂り過ぎると、場合によってはおなかがゆるくなることもありますが、
摂取量にさえ気をつければ何も心配はありません。
糖尿病の治療薬などの場合、副作用が多くみられるものもありますが、
サラシア成分であればそのような心配は必要がないため、安心して利用ができるのです。
ただし、肝臓病の方の場合は、
過剰摂取によって肝臓肥大のリスクの可能性があるとされているほか、
糖尿病の治療薬と合わせて摂取をすることで、
薬の効果に変化が出てしまう可能性などもあります。
現在何らかの病気の治療を行っている場合などは、
必ず医師と相談の上で利用するようにしましょう。
まとめ
サラシアに含まれるさまざまな成分には、
主に糖の吸収を抑え、血糖値の上昇を穏やかにしてくれる働きがあるといわれています。
現在では、
サラシノールやコタラノールなどの成分を主成分としたサプリメントやお茶なども多く販売されており、
糖尿病の予防や改善、ダイエットのサポートとして活用されています。
まだまだ多くの効果が期待されていることから、
これからもサラシアの成分を利用した健康食品や製品が多く販売されることでしょう。
もちろん、お薬などではないため治療効果やダイエット効果を保証するものではありません。
しかし、サラシアの持つ効果を生活のサポートとして、
有効に活用していくことは可能です。
なかなか思うようにダイエットが進まない場合などは、
ぜひサラシアの持つ力を、ダイエットサポートとして活用してみてはいかがでしょうか？
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